関東大震災は、今から100年前の1923年(大正12年)9月1日11時58分32秒に発生した関東大地震によって南関東及び離接地で大きな被害をもたらした地震災害で、死者・行方不明者は推定10万5,000人で、明治以降の日本の地震被害としては最大規模の被害でした。そして、本日はそのことを由来とした「防災の日」です。「防災の日」は、1960年に制定されましたが、制定される決め手となった災害が、59年の『伊勢湾台風』だったそうです。伊勢湾台風は、明治以降に襲来した台風の中で最も多い犠牲者を出した台風です。「防災の日」は、「政府、地方公共団体等関係諸機関をはじめ、広く国民が台風、高潮、津波、地震等の災害についての認識を深め、これに対処する心構えを準備する」ために制定された防災を啓発する日です。
この「防災の日」に、子どもたちの大切ないのちを預かるファミリーホームも、自らの防災について考えることを大切にしたいと思います。自然災害の多い日本においては、養育者はしっかりと災害に備えることを怠ってはならないと思います。耐震・耐火構造の住宅に改修しているか、消防設備は整っているか、避難経路を確保しているか、避難訓練を繰り返し実施しているか、十分な日数分の非常食は準備しているか、非常電源(蓄電池、発電機、電気自動車等)の備えはあるか等、もう一度点検しておくことが必要です。自然災害に十分に備えないで児童の委託を受けることは無責任です。児童の身の安全を確保することを疎かにする養育者に、より次元の高い、児童に寄り添った愛情豊かな養育を提供(児童を大切に思う心の提供)することはできるはずはありません。ファミリーホーム事業はビジネスではありませんから、児童のための出費を渋るようであってはならないと考えます。この機会に、もう一度、誰のための事業なのかを思い出したいものです。